地球が46億年前に誕生して以来、様々な天変地異に見舞われてきた。
最大のものは、ジャイアント・インパクト仮説における月の生成の起源となったとされる、約45億年前の火星大の原始惑星Theia*との衝突であろう。これにより、原始地球は粉々に砕け散ったが、その破片から現在の地球・月系が誕生し、生命を育む第二の地球が生まれたとされる。
その後、後期重爆撃期(HLB, 45-38 億年前)における小惑星衝突で地球・月系はひどい衝突にさらされた。月の衝突盆地である「雨の海」「神酒の海」「晴れの海」などはこの時期に形成されたとされる。この時期に発生していたであろう初期生物の大量絶滅も発生したと考えられる。
30億年以上続いた先カンブリア時代には、何度も絶滅規模事象が幾度も発生していると考えられる。シアノバクテリアなどの酸素発生型光合成細菌による酸素供給により、それ以前の嫌気性原核生物が大量絶滅したと考えられ、その後幾度かの全球凍結(Snowball Earth)が起こったとされ、その度にその時代の生物はほとんど絶滅したであろう。
顕生代(Phanerozoic eon)に入り、カンブリア爆発が起こり、地球上で急激な生物の多様化が起こった。その後、大きく5つの絶滅規模事象(Big Five)(オルドビス紀末(O-S),デボン紀後期(Late Devonian)、ペルム紀末(P-T)、三畳紀末(Triassic-Jurassic)、白亜紀末(K-T, or K-Pg))、大量絶滅が発生したとされる。
人類が地球上に誕生してからも、何度かの大規模災害に見舞われていると考えられる。インドネシア・スマトラ島のトバ火山が約7万-7万5千年前にVEI-8の巨大噴火を起こし、人口減少が発生したという仮説(トバ・カタストロフ仮説 Toba Catastrophe Theory)がある。
また、ヤンガードリアス期に北米大陸で一時的な寒冷化が発生し、巨大哺乳類の絶滅が発生した。また、ヤンガードリアス期そのものの発生が天体衝突を原因としているとの仮説1]もある。
1] R. B. Firestone,a,b et al. Evidence for an extraterrestrial impact 12,900 years ago that contributed to the megafaunal extinctions and the Younger Dryas cooling, Proc Natl Acad Sci U S A. 2007 Oct 9; 104(41): 16016–16021. Published online 2007 Sep 27. doi: 10.1073/pnas.0706977104PMCID: PMC1994902, Geophysics
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1994902/